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ラインセンサカメラのスキャンレートと分解能、送り速度との関係

ラインセンサカメラを選定する上で、スキャンレートと分解能、被写体の送り速度を全て計算する必要があります。
といっても、理屈は簡単で、下図のように、一定速度で移動する被写体を一定間隔の時間で1ライン分をスキャンしたときに、何mm間隔でスキャンするか?が送り方向の分解能という事になります。
ただ、その単位系がいろいろ登場するので、毎回、ちょっと悩んだりもするので、ここにまとめておきます。

ラインセンサカメラのスキャンレートと分解能、送り速度との関係

ラインセンサカメラのスキャンレートと分解能、送り速度との関係
スキャンレート、分解能、送り速度を以下のように定義します。
スキャンレートS[μSec]
分解能R[mm/画素]
送り速度V[mm/Sec]

このとき、1秒時間がたつと、被写体はV[mm]移動し、ラインセンサは106/S [回]スキャンする訳です。
このことから、分解能は

R[mm/画素] = V[mm] / ( 106 / S [回])
                      = V × S / 106 [mm/画素]


となります。
この式より、分解能、スキャンレートから移動速度を求める時は

V[mm/Sec] = R[mm/画素]  / S[μSec] × 106

となります。

さらに話をややこしくするのが、移動速度の単位がmm/secm/secm/minだったりするので、その変換表も書いておきます。

 mm/secm/secm/min
1mm/sec10.0010.06
1m/sec1000160
1m/min16.6670.01671

上の表は横方向に見て頂いて、例えば、1m/min16.667mm/secとなります。

また、ここで、スキャンレートをカメラの設定により決めている場合(フリーラン、内部同期などという)は特に問題はありませんが、エンコーダと同期している場合(外部同期)は、被写体の移動速度を上げて行くと、カメラの最速スキャンレートを超える場合もあるので、ご注意下さい。

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ラインセンサカメラとエンコーダとの同期撮影方法

メインページ光学系

ラインセンサを使った撮影システムについては以前、紹介していますが、ラインセンサカメラとエンコーダを使った一般的な撮影方法について紹介したいと思います。
(詳細な撮影方法については画像入力ボードにより異なりますので、画像入力ボードの説明をご参照下さい。)
ラインセンサカメラ撮影システム

フォトセンサ等の外部トリガから各種ディレーの設定をし、ラインのスキャン間隔をエンコーダと同期しながら撮影する場合のタイミングは以下のようになります。

ラインセンサカメラとエンコーダとの同期撮影方法

上図のように外部トリガの入力からエンコーダのパルスをカウントし、指定したパルス数分(上図:指定パルス数1)撮影をディレイさせます。
ラインのスキャン間隔もエンコーダのパルス数(上図:指定パルス数2)を用いて指定します。

さらに指定パルス1のディレイ設定から何ライン分(上図:指定ライン数)遅らせてから画像の入力を開始するか?の設定をします。

つまり、外部トリガからのディレイ量はエンコーダのパルス数を用いて表すと、

  ディレイパルス数 = 指定パルス数1 + 指定パルス数2 × 指定ライン数

となります。

このことからも分かるように、ラインセンサで画像を撮影した時の縦横比の調整代は上図の指定パルス数2の値で決まります。
この事を考慮した上でエンコーダの分解能を選定下さい。ただし、エンコーダのパルス数は画像入力ボード側でエンコーダのカウント数を2逓倍、4逓倍するものもあります。

注意事項

■露光時間の設定について
ラインスキャンの露光時間については、ラインのスキャン間隔(ライントリガ間隔)で決まるものと、スキャン間隔とは別に露光時間を設定できるものとがあり、露光時間を設定できるか、できないかは、使用するラインセンサカメラに依存します。

■ラインセンサカメラの同期撮影設定について
ラインセンサカメラとエンコーダとを同期させるには、画像入力ボードからラインセンサカメラに同期信号を入力させる必要があります。そのためには、画像入力ボードラインセンサカメラ両方の同期撮影設定が必要となります。
ちなみに、ラインセンサカメラの同期撮影方法の用語はカメラメーカにより、以下のように、いくつかありますのでご注意下さい。
【同期撮影】
外部同期、外部トリガ
【非同期撮影】
内部同期、内部トリガ、フリーラン、自走モード
※内部/外部という表現はカメラ基準となっています。
※ここでの「外部トリガ」というのは、最初の図のフォトセンサからのトリガ信号ではなく、ラインスキャンの同期信号(ライントリガ)の事を差すので、混同しないようにご注意下さい。

■エンコーダのパルス選定について
エンコーダのパルス分解能が高い程、ラインセンサカメラで撮影した時の画像の縦横比の調整がより微調整が可能となりますが、画像入力ボードに接続できるエンコーダ信号に最高周波数の制限がある場合が多いので、特に高速で撮影する場合などはご注意下さい。

■スキャンレートの設定について
スキャンレート(ラインスキャンする間隔)は上図の指定パルス数2で設定する事ができますが、当然ながらカメラの最速スキャンレートよりも速い設定をする事はできません。
特に高速でスキャンする場合、スキャンレートの設定は、画像の分解能のみならず、スキャン速度(時間)も考慮した上で設定して下さい。

■エンコーダパルスの安定性に関して
エンコーダとラインセンサカメラを同期させて撮影するときは、できるだけエンコーダのパルスが安定(定速)した状態で撮影して下さい。モータの定速区間での撮影をオススメします。
ラインセンサカメラとエンコーダとの同期撮影方法

■駆動モータにステッピングモータを用いる場合の注意点!
駆動モータにステッピングモータを用いる場合、さらに注意が必要です。
ステッピングモータの移動量を横軸に時間、縦軸に移動量(回転角度)を取ると下図のようになります。
ラインセンサカメラとエンコーダとの同期撮影方法

上図の丸の部分をパルスレベルで細かく見ると、下図のように階段状に回転角度が変化しています。
これは、モータがステップ駆動なので、このようになるのですが、ステージの慣性モーメントや回転速度によっても、フラツキ具合は異なるので、一概には言えませんが、台形駆動の定速駆動であっても、パルスレベルでみると一定では無いという事に注意して下さい。
ラインセンサカメラとエンコーダとの同期撮影方法

さらに、これを踏まえた上で、エンコーダを使ってステージとラインセンサを同期させて撮影する事を考えます。
エンコーダと同期してラインセンサで撮影するという事は、一定間隔の角度で1ラインごと撮影するという事となります。
そこで、例えば下図のように赤の横線の間隔で撮影すると、青い線との交点の間隔(時間)でラインセンサ1ラインごとに撮影されるので、下図の縦線(オレンジの線)の間隔がラインセンサのスキャン間隔という事になります。
ラインセンサカメラとエンコーダとの同期撮影方法
ここで注意しないといけないのが、上図のようにスキャン間隔がバラついてしまうと、場合によってはラインセンサカメラの最速のスキャンレートよりもエンコーダ同期信号の間隔(時間)の方が短くなってしまう場合があり、撮影できないラインが発生してしまう場合があります。
ラインセンサで撮影する場合、
最速のスキャンレート(時間)エンコーダ同期信号の間隔(時間)
の条件を満たす事が必要です。

ラインセンサカメラとエンコーダとの同期撮影方法
そうならないためにも、ステッピングモータでの移動(回転)分解能に対して、ラインセンサの撮影分解能(スキャン間隔)は余裕を持ってラインセンサ(最速スキャンレート)、モータ、ステージ(移動分解能)を選定して下さい。

このばらつき量はいろいろな条件が絡むので、一概には良く分かりませんが、経験値的にはモータ1パルスの±50%程度、ばらつく事を覚悟しておいた方が無難だと思います。

この、ステッピングモータがカクカク動く現象はモータ業界では、振動騒音という用語で表現されます。
(参考)オリエンタルモータの技術資料 この↓資料のH-37ページを参照下さい。
http://www.orientalmotor.co.jp/knowledge/technical/pdf/SteppingMotor_Tech.pdf

振動が原因によりラインセンサで撮影できない現象が発生した場合、スキャン間隔(送り方向の撮影分解能、スキャンレート)は装置や検査の要求仕様などで決まってくるため、変えられないと思うので、マイクロステップ対応のモータドライバなどの低振動タイプのドライバの選定をするなどして、ステッピングモータの移動分解能に対してエンコーダ同期信号の分解能が大きくなるように設計して下さい。

余談ですが...
もともと、メカ屋だった私は昔、この現象を体験した事があり、原因を追究している時に、ハード屋さんは、エンコーダのパルスがばらついているんじゃないか?エンコーダの精度が悪いんじゃないか?とか言うのですが、エンコーダそのものは、それなりの精度で作られてるし、モータは定速運転しているのだから、エンコーダがばらつくハズが無い!とか言っていたのですが、ハード屋さんがオシロスコープを持ち出して、エンコーダの信号を見せつけられ、やっぱりエンコーダの信号がばらついているでしょ!と言われ、完敗した覚えがあります。
よくよく考えると、モータがステッピング駆動なのだから、エンコーダのパルスがばらつくのは当たり前ですね~。(アナログのクォーツ時計の秒針にエンコーダを取り付けているようなものなので...)
特に低速で駆動している場合は振動が大きくなりやすいので、注意が必要です。
 

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エリアセンサとラインセンサとの比較

メインページ光学系

センサの比較

 エリアセンサラインセンサ
センサ形状エリアセンサ形状ラインセンサ形状
 CCD素子が縦横方向に並び、二次元的に
画像の撮影ができる。
CCD素子が横一列に並び、一次元的
な画像の撮影しかできない。
画素数30万画素(640×480画素)
~500万画素程度
(2456×2058画素)がメイン
最大2000万画素
(5344×4008画素)
1024画素 ~7450画素程度がメイン
最大12288画素

ラインセンサはあまりなじみが無いかもしれませんが、身近なラインセンサにはコピー機などがあります。
コピー機は2組の鏡を絶妙に動かしながら、光学的な撮影距離を変えずにスキャン(移動撮影)しているので、興味があれば動作を覗いて見ると良いでしょう。

ラインセンサは何と言っても高解像度の画像を撮影できるので、魅力があるのですが、ワークを移動しながら撮影しないといけないため、エリアセンサに比べどうしても撮影システムが複雑になってしまいます。

また、エリアセンサのフレームレートは30~100fps程度、ラインセンサは3kHz程度、露光時間にすると
エリアセンサは10~30mSec、ラインセンサは300μSec程度。
もちろん例外はあるのですが、ここで大事なのは露光時間は実に100倍!近く異なるということ。
その分だけラインセンサでは明るくちらつきの無い照明が必要となります。

センサの種類にはCCDCMOSタイプがありますが、高解像度で高速フレームレートのエリアセンサとなるとCMOSタイプのカメラが多くなってきています。が、CMOSタイプでは欠陥画素(明らかに感度の悪い画素)があるのがつきものです。
カメラによってはカメラの内部でこの欠陥画素を補正してしまうものもあるので分かりづらい場合もありますが、、欠陥検査などにCMOSのカメラを使おうとすると、どうしてもこの欠陥画素が邪魔をするので、ご注意下さい。というよりは使わない方が良いと思います。
【欠陥画素の例】 周りより白い部分や黒い部分が欠陥画素(画像を拡大表示しています)
欠陥画素の例

また、CMOSにはグローバルシャッタローリングシャッタというのがあり、グローバルシャッタは全画素を同時に露光するのに対し、ローリングシャッタでは横1ラインごとに順次露光していくので、動いている被写体を撮影すると被写体が歪んでしまいます。安いCMOSカメラでは、このローリングシャッタのカメラが多いのでご注意下さい。

エリアセンサ向きな撮影方法

エリアセンサは撮影システムが簡単に組めるので、まずはオススメなのですが、ラインセンサでは撮影が困難なものには、製造ラインから流れてくるワークの撮影などがあります。

エリアセンサカメラでの撮影

ラインセンサ向きな撮影方法

ラインセンサは1度に1ライン分しか撮影できないのですが、それを逆手に取ると、円筒物の撮影には向いています。
ラインセンサの場合(下図、右側)、円筒の影の影響を受ける事なく撮影する事が出来ます。

ラインセンサカメラを用いた撮影

また、ワークの送り方向には画素数をいくらでも取れるので、フィルムやシート、ガラス、鉄板などの長尺物の撮影には最適です。

ラインセンサカメラを用いた撮影(長尺物)

ガラスやフィルムの検査などにおいては、1台のカメラだけでは解像度が不足する場合があるので、ラインセンサを横1列に並べて撮影する場合もあります。

複数台のラインセンサカメラを用いた撮影

まとめ

エリアセンサやラインセンサ、CCDやCMOSにはそれぞれ特徴があるので、撮影の要求に合わせてお選び下さい。
また、デジカメの世界では画素数が多い程、良いカメラのようになっていますが、画素数が多いほどフレームレートやスキャンレートが遅くなったり、画素数が多いと画素サイズも小さくなりがちで、一般に感度も悪くなるので、ご注意下さい。
ようは、適材適所なのです。

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ラインセンサカメラの選定方法

メインページ光学系

ラインセンサカメラを選定するに、以下の仕様を決める必要があります。

画素数512, 1024, 2048, 4096, 6144, 7450, 8192, 12288など
画素サイズ4.7, 5, 7, 14 μmなど
データレート20,40,50,60,80,120,160,320,640Mhzなど
カメラ出力CameraLink,デジタル,アナログ
レンズマウントCマウント, Fマウント,M42,M72 など
その他露光制御、シェーディング補正、アンチブルーミングの有無、
本体寸法など

画素数、画素サイズ

画素数を決めるには、撮影する視野幅、撮影分解能(mm/pix)を決める必要があります。
例えば、

 視野幅     300mm
 最小欠陥サイズ 0.1mm


だったとすると、まずは最小の欠陥を検出するのに何画素必要か?が重要になります。
何画素必要かは画像処理担当者と相談すると良いと思いますが、ここでは2画素必要だとすると、

 画素分解能 = (最小欠陥サイズ) / (必要画素数) 
         = 0.1 / 2 
         = 0.05(mm/pix)

 
となります。
あとは視野幅より

 必要画素数 = 視野幅 / 画素分解能 
        = 300 / 0.05 
        = 6000画素


これより、6000画素以上のカメラ6144画素を選定します。

ここで重要な事は大は小を兼ねないということ。
同じデータレートの場合、画素数が少ない方がより高速にスキャンすることができます。
また、画素数が少ない方がラインセンサの画素サイズの大きいカメラを選定できる可能性が
あるので、画素サイズの大きい方が一般的に明るく撮影する事が出来ます。

また、センサ長が42mmを超えると一般的なレンズ[Fマウント(ニコン)、
Kマウント(ペンタックス)]を使えなくなり、レンズが高額なものになってしまうので
ご注意下さい。
(画素数でいうと、おおむね7450画素まで)

データレート(スキャンレート)

ラインセンサカメラの送り方向に関する選定を行います。
画素が1ライン分しかないラインセンサなので、被写体(もしくはカメラ)を移動しながら
撮影しないとならないのですが、この時に撮影する間隔の時間を
スキャンレートと呼びます。
スキャンレートは時間(μSec)もしくは1秒間にスキャンする回数(kHz)で表されます。

ラインセンサカメラの選定方法

スキャンレートが遅い(スキャン間隔が長い)と縦方向につぶれた画像となり、
スキャンレートが速い(スキャン間隔が短い)と縦方向にまのびした画像となります。

ラインセンサカメラのスキャンレートの設定 ラインセンサカメラのスキャンレートの設定  ラインセンサカメラのスキャンレートの設定 
スキャンレートが遅いスキャンレートが最適スキャンレートが速い

スキャンレートが速いと必然的に露光時間も短くなってしまうので、画像が暗くなってしまいます。
スキャンレートが遅いと露光時間を長く取る事ができるので、明るく撮影する事が出来るのですが、
露光時間に関しては露光時間≒スキャンレートとなるカメラや、露光時間をスキャンレートとは別に
設定できるカメラがあります。(当然、スキャンレートよりも長い露光時間の設定はできません。)
露光時間を設定できないカメラの場合は、カメラのゲイン設定やレンズの絞りなどで画像の明るさを
調整します。

[計算例]
 ワークの送り速度  200mm/sec
 送り方向の分解能  0.05mm/pix

の場合、
 
 スキャンレート = (送り速度) / (分解能) = 200 / 0.05 = 4kHz
          = (分解能) / (送り速度) = 0.05 / 200 = 250μsec

となるので、最速スキャンレートの250μsecを満たすラインセンサカメラを選定します。

通常、ラインセンサカメラで撮影する時は、エンコーダと同期して撮影するので、ここでは使用する
カメラが必要なスキャンレートで撮影できるかどうか?確認する程度とお考え下さい。
また、スキャンレートを速くすると、露光時間も短くなるので、かなり明るい照明が必要となるので、
ご注意下さい。

カメラ出力

カメラのデータ出力にはCameraLinkデジタルアナログとがあります。
最近ではCameraLinkタイプが多くなってきていますが、カメラリンクケーブルは
規格品ですので、ケーブル長が1、2、5、7、10、15mのどれかになります。
また、高速データレートのラインセンサカメラとなると、使用できるケーブル長も制限される場合が
ありますのでご注意下さい。

レンズマウント

ラインセンサカメラの場合、センサ長が比較的長いので、
 ニコンのFマウント もしくは
 ペンタックスのKマウント
を使うのが一般的です。
これらは35mmフィルムレンズ用のレンズですので、センサ長が43mmまでのカメラで使用が可能です。
他にも、よりガタの無いようにレンズを固定するため、M42のねじマウントを使ったり、
センサ長が43mmを超える場合は、M72のねじマウントを使う場合があります。
レンズメーカについては光学部品/カメラバイヤーズガイドのページを参照下さい。
レンズの選定についてはレンズ選定(視野、撮影距離など)のページを参照下さい。

まとめ

カメラの選定については照明や画像処理なども考慮し選定を行って下さい。
むやみに撮影分解能やスキャンレートを上げてしまうと、高価なカメラ、レンズ、照明、画像入力ボードが必要となってしまうので、トータルバランスが重要です。

ラインセンサカメラのメーカについては、カメラ接続リストとカメラメーカーリンクのページが参考になると思います。
他にもマビックのホームページに産業用CCD/CMOSカメラ検索CameraChoiceという、いいページがありました。
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ラインセンサカメラ撮影システム

メインページ光学系

ラインセンサカメラを使って撮影する場合、カメラもしくはワークを移動しながら撮影しないと
ならないので、エリアセンサで撮影する場合よりも、どうしても撮影するシステムが
若干複雑になってしまいます。
そんなラインセンサカメラについてまとめていこうと思います。

一般的なラインセンサカメラを使った撮影システムは以下の通りです。

ラインセンサカメラ撮影システム


各パーツのメーカーについては
  光学部品バイヤーズガイド
のページを参照下さい。

関連記事

ラインセンサカメラの選定方法
ラインセンサカメラとエンコーダとの同期撮影方法

 
 

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ロータリーエンコーダのしくみ


ロータリーエンコーダには大きく分けて、インクリメンタルエンコーダ
アブソリュートエンコーダ
の2種類があります。
また、今回は回転用のロータリーエンコーダについて解説していますが、直線的な移動量を
制御するための、リニアエンコーダというのもあります。
身近なロータリーエンコーダとしてはマウスのホイール部分もロータリーエンコーダの一種です。

 インクリメンタルエンコーダ

インクリメンタルエンコーダ特徴                           
エンコーダの軸が1回転するごとにエンコーダ分解能分のパルスが出力されます。
アブソリュートエンコーダに比べて安価。
A相、AB相、ABZ相出力タイプがあります。
出力信号にはオープンコレクタ、ラインドライバ(RS-422)出力などがあります。
エンコーダ呼称のパルス数[パルス/回転]は1相あたりのパルス数をさします。
高分解能のパルス数が必要な場合、A相、B相の各立上り、立下り信号をカウントし、パルス数を通常の4倍カウントする場合があります。この手法を
4逓倍と言います。
ラインセンサカメラと組合せてエンコーダを使う場合はこのインクリメンタルエンコーダが用いられます。
※上図は模式図です。実際のエンコーダではAB相用のスリットは共通のスリットを用いて、位相をずらした位置に受光センサが配置されます。

エンコーダの回転方向
エンコーダを軸側から見て、時計回りをCWClock Wise)、反時計回りをCCWCounter Clock Wise)と言います。
エンコーダの回転方向


エンコーダがCW方向に回転しているとき、B相のパルスはA相よりも1パルスの波長の1/4だけ遅れて出力されます。これにより、A相立上り→B相立上り→A相立下り→B相立下り→
A相立上り・・・という順番でパルスが出力されます。

CW方向の回転時のパルス出力

エンコーダがCCW方向に回転しているとき、
A相のパルスはB相よりも1パルスの波長の1/4だけ遅れて出力されます。これにより、B相立上り→A相立上り→B相立下り→A相立下り→B相立上り・・・という順番でパルスが出力されます。

CCW方向の回転時のパルス出力


このように、回転方向がCW方向、CCW方向と異なると、出力されるA相、B相のパルスの立上り、立下りの順番が異なることから、回転方向が判断できます。
Z相は1回転につき、1パルスだけ出力され、回転角度の基準(原点)に使用されます。
ただし、Z相の位置は見た目分かりづらい物が多く、Zの位置を調整するのは困難な場合が多いので、
Z相を原点復帰(イニシャライズ)用に使うことはまれで、別途、フォトセンサを付けるのが一般的です。


 アブソリュートエンコーダ

アブソリュートエンコーダ特徴                           
エンコーダの回転角度に合わせて、回転角度を取得することができます。
電源投入時でもイニシャライズ(原点復帰)処理を必要としません。
回転角度は2進数で取得でき、たとえば1回転を256分解能の出力のときは8ビット出力となります。


 主なエンコーダメーカ


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カラーエリアCCDセンサのしくみ(単板式、三板式)


カラーのエリアセンサのカメラでは3CCD方式(三板式)単板式というのがあります。
工業用のカラーのCCDカメラでは、単板式のカメラの方が
多く採用されています。
他にも富士フィルムが採用したハニカム方式やシグマのカメラで採用されている三層方式などがあります。

 3CCD方式(三板式)
ホームビデオカメラでもおなじみの3CCD方式。
ダイクロイックプリズムでR,G,Bに分光して、各色用のラインセンサで撮影します。
 
  3CCDセンサ(三板式)
CCDを3つ使うので、カメラ本体が大きくなりやすく、価格も高価になってしまいますが、色の再現性の面では単板式に比べて有利となります。


 単板式

通常のモノクロエリアCCDの各画素の上にR,G,Bそれぞれの色のみを通す光学フィルタを下図のような配置で装着し、画像を撮影後、各画素ともR,G,Bの輝度値を演算処理しカラーの画像に変換します。

   Bayerパターン

     Bayer(ベイヤ)配列

この並びをベイヤ(Bayer)配列と言います。

カラー画像への変換は下図のように各R,G,Bの撮影出来ていない画素については周辺の画素の輝度値を用いで補間し、カラーへと変換します。

ほとんどの工業用のCCDカメラではカメラ内部でカラーに変換されますが、画素数の大きなカメラや高速のカメラでは、カラーに変換することで、データ容量が1画素8ビットから24ビットに容量が3倍となってしまうため、下図のようにモノクロのまま出力される場合もあるので、ご注意下さい。

      ベイヤ演算

高価なデジタルカメラなどでは、カラーの変換をカメラ任せにはしないでソフトで処理る場合もあり、変換する前の画像データをRAWデータ、変換する処理のことをRAW現像と呼びます。(たぶん、デジカメ用語)
RAW現像は他にもベイヤ演算デモザイキングなどと呼びます。
  
もっとも基本的な補間方法としては、たとえば赤の画素では上下左右の輝度値を平均し緑の輝度値を求め、斜め方向の輝度値を平均して青の輝度値を求めます。
同じ用に緑や青の画素についても処理を行うと、カラーの画像へと変換することができます。

比較的有名な変換方法には適応型カラープレーン補間法ACPI:Advanced Color Plane Interpolation)というのがあるので、上記キーワードで検索してみて下さい。

実際にはこの処理は、そうは簡単にきれいに補間することができなく、色がにじんだようになってしまう偽色の発生や渦巻き状の模様が出てしまう通称ラーメンノイズなどが発生してしまいます。
このようなノイズが発生しないように各カメラメーカやRAW現像ソフトメーカは工夫しており、実際にどのような処理をしているのか?は各社のノウハウになっており、なかなか調べることができません...  
  Bayer演算

ただし、デジカメのRAWデータをフォーマットは各カメラメーカで異なるらしく、私は良くわかっていません。
また、RAWデータのR,G,Bの位置関係は、どのメーカでも同じようになっていると思いますが、カメラの種類や画像のサイズなどで、CCDの開始位置(左上の画素)がR,G,Bのどの色の画素なのかは、まちまちになってしまいます。
  
  
より詳細な説明がトランジスタ技術の2009年7月号に書いてありました。参考まで↓



 
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カラーラインセンサカメラのしくみ(3CCD、3ライン)

 目次ページへ

カラーラインセンサには3CCD方式と3ライン方式があります。
最近では3ライン方式のカラーラインセンサが多くなっていますが、それぞれのカメラの仕組や特徴を説明したいと思います。

■3CCD方式

CCD方式についてはエリアセンサでもおなじみなので、ご存知の方も多いかと思いますが、下記のような仕組みになっています。
  3CCD方式カラーラインセンサカメラ
ダイクロイックプリズムでR,G,Bに分光して、各色用のラインセンサで撮影します。

【長所】
●色再現性がよい

【短所】
●高価格
●カメラが大きくなりやすい

■3ライン方式

3ライン方式カラーラインセンサカメラ

R,G,B用の3つのラインCCDセンサが1つのパッケージ内に配置されています。

【長所】
●低価格
●カメラが小型化可能

【短所】
(注意点!)
●色の再現性が悪くなりがち
●被写体の動きと同期が必要
●被写体の送りの向きとカメラのアライメントを合わせる必要がある

■3ライン方式のカラーラインセンサカメラの撮影システム
3ラインカラーラインセンサカメラ
3ライン方式の場合、1回のスキャン(各R,G,Bラインの同時撮影)で、R,G,Bそれぞれズレた位置を撮影するので、送り速度がばらつくとR,G,Bのズレを補正するのが困難となるため、通常は被写体の送り速度と連動するようにエンコーダ信号と同期させて撮影します。

単純に撮影した画像は下図のようになります。
  3ライン方式の撮影画像

R,G,Bそれぞれズレた位置を撮影しているので、撮影した画像もズレてしまいます。
このズレをカメラ内部で補正するものや、キャプチャボード内で補正するものなどがあります。
補正すると下図のようになります。
  RGB補正画像

このR,G,Bの補正量は、カメラのスキャンレート、使用しているレンズの倍率などにより異なるので、実機に組み込んだ状態で調整する必要があります。

また、R,G,Bの補正はY方向に何画素ズラすかで設定する(X方向のズレは補正できない)のが一般的なので、被写体の送り方向とカメラのセンサの向きが90度方向に設置されている必要があります。
下図のようにカメラが斜めっていると、色がにじんだように見えます。

  カメラのアライメント

カメラは正確に90度になるように配置して下さい。

   カメラのアライメント

最近(2008年5月現在)では、RとGとBのラインセンサの間隔が狭くなり、多少カメラが傾いていても、色のにじみは少なくなるように、なってきています。

 ■カメラ調整方法
実際の撮影と同じ状態(スキャンレート、レンズ、送り速度など)で、できれば白黒の被写体を撮影します。すると下図のようになります。(カラーの被写体を撮影すると、ズレ量が分かりづらくなります。)

   カメラの調整方法

この状態で、カメラないしボードの補正値を調整し、Y方向(縦方向)に色のにじみが無いように調整します。それでもX方向(横方向)に色のにじみがある場合は、カメラの配置角度を調整するようにして下さい。

■デュアルライン方式?

正式には何方式?というのかは分かりませんが、最近、エリアセンサにおけるBayerパターンの
ラインセンサ版とでも言えそうなデュアルライン方式がDALSAより発表されました。
センサの並びはこんな感じ↓

DualLineColorLineSensor

詳細はDALSAのホームページを参照下さい。


ラインセンサのメーカについては光学部品/カメラバイヤーズガイドを参照下さい。


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光学部品/カメラバイヤーズガイド

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マシンビジョンで使われるFA用のレンズ、照明、キャプチャボードなど紹介します。  


 ラインセンサ用レンズ
ニコンFマウントレンズ 
栃木ニコン高性能、高精細ラインセンサ用
Fマウントレンズ
M72レンズ
Fマウント、M72用のレンズアダプタも
用意されている場合が多いので、
詳細はメーカへお問い合わせ下さい。
ペンタックスFマウント、Kマウントレンズ 
シグマ Fマウント、Kマウントレンズ 
タムロンCマウントレンズ、Fマウント、
Kマウントレンズ
 
シュナイダー 高精細ラインセンサ用レンズ 
京セラ高精細ラインセンサ用
Fマウントレンズ、M72レンズ
 
   
 Cマウントレンズ
杉藤Cマウントレンズ 
ヴイ・エス・テクノロジーCマウントレンズ、
テレセントリックレンズ、
ラインセンサ用M72レンズ
 
   
 照明
シーシーエスLED照明 
シマテックLED照明1つのLED照明でローアングルから
通常のリング照明までをカバーした
ドーナツ形状の「マルチライティング」
が特徴的。
日進電子LED照明、ストロボ光源 
京都電機器LED照明、高周波蛍光灯 
電通産業高周波蛍光灯、LED照明 
レボックスLED照明3Mを超えるラインセンサカメラ用
ライン照明などもあり、シート検査など
に最適
   
 カメラ
DALSAラインセンサ(モノクロ、
カラー(3ライン、3CCD))
エリアセンサ(モノクロ)、
TDIカメラ、GigEカメラ
ほぼ全てアンチブルーミング機能付き
日本センサリデバイス(NED)ラインセンサ(モノクロ、
カラー(3ライン))
 
竹中システム機器ラインセンサ(モノクロ、
カラー(3ライン))
エリアセンサ(モノクロ、カラー)
 
東芝テリーラインセンサ(モノクロ、
カラー(3ライン))
エリアセンサ(モノクロ、カラー)
 
エクセルラインセンサ(モノクロ、
カラー(3ライン))
エリアセンサ(モノクロ、カラー)
 
ソニーエリアセンサ(モノクロ、カラー)、
インテリジェントカメラ
 
日立国際電気エリアセンサ(モノクロ、カラー) 
Adimecエリアセンサ(モノクロ、カラー) 
アトメルラインセンサ(モノクロ、
カラー(3ライン、3CCD))
エリアセンサ(モノクロ)
 
Baslerラインセンサ(モノクロ、
カラー(3ライン))
エリアセンサ(モノクロ)、
GigEカメラ
インテリジェントカメラ
 
JAI / PULNiXラインセンサ(カラー(3CCD))
エリアセンサ(モノクロ、カラー)
GigEカメラ
 
cisエリアセンサ(モノクロ、カラー) 
フローベルエリアセンサ(モノクロ、カラー) 
REDLAKE 高速度カメラ、高解像度カメラ 
   
 キャプチャボード
アバールデータ画像入力ボード(エリアセンサ、
ラインセンサ、カメラリンク、
アナログ、デジタル)
各種対応
FPGAによる高速画像処理を可能
としたアドオンボード
PSMシリーズ1などが特長的。
   
 その他
ミスミカメラ、照明固定用ブラケットなど 本家ミスミ。
エドモンドレンズ、ミラー、光学ベンチなど光学界のミスミ的存在。ほとんど揃います。
シグマ光機光学部品(レンズ、ミラー、
プリズムなど)、
精密ステージ
ハロゲン、メタルハライド光源、
ライトガイド
 
モリテックスCマウントレンズ、
テレセントリックレンズ、
ハロゲン、メタルハライド照明、
ライトガイド、LED照明などなど
 
オプトアートCマウントレンズ、
テレセントリックレンズ、
ハロゲン、メタルハライド照明、
ライトガイド、LED照明などなど
 
エス・エフ・シーカメラスタンドなど 
未宇研究所Fマウント⇒M72マウント変換アダプタなど。HPには接写リングキットとしてしか
記載されていませんが、単品売り
もあるので、 実験的に1つ
変換アダプタを持っておくと
便利です。
もちろんイメージサークルが
不足する場合もあります。
ケンコーPL、NDなど各種フィルタ
F-Cマウントアダプタ
など

F-CマウントアダプタはFマウントの
レンズをCマウントのカメラで使うための
マウント変換アダプタです。
ちなみに、CマウントのレンズをFマウントで
使うアダプタはFマウントの方が
フランジバックが長いので、
存在しないと思います。

                              
※キャプチャボードは諸事情により、一社に限定させて頂いております。
(って、私の会社だから…もし、よろしかったら、使ってやって下さい。)

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分解能

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CCDカメラで画像を撮影した場合に、視野を何画素で撮影するか?で
求められる分解能(mm/pix)とは別に光学的な分解能があります。

これは、物体の近接した2点がどれ程まで接近した距離まで見分けられるかを
示す量で、


  分解能   (NA:開口数  λ:光の波長)
  
で表されます。

このことから、分解能の値を小さくするにはNAを大きくする(F値を
小さくする)か、もしくは使用波長を短くすることで小さくなります。
ただし、この計算はレンズの中心付近の状態で視野全体において同じ
分解能が得られることはまれです。

この性能を表すのにMTF(Modulation Transfer Function)という指標があるのですが、
簡単に言うと、1mmの白黒の縞を何本撮影できるか?どの程度コントラスト良く撮影できるか?
という指標なのですが、実際の撮影の分解能はこのMTFが一番参考になるとは思うのですが、
市販のレンズでは、ほとんどMTFデータは入手することができません。

逆にマシンビジョン専用のレンズはこのMTF性能も良い場合が多く、
おおよそ、10μm以下の分解能を必要とする場合にはレンズメーカへ
MTFについてお問い合わせ頂くことをお勧め致します。


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